韓-オーストラリア自由貿易協定(FTA)

政府が実益がないという理由で長期間保留した韓-オーストラリア自由貿易協定(FTA)に続き韓-カナダ FTAも交渉再開3ケ月でぶりに電撃妥結したのを置いて、環太平洋経済パートナー協定(TPP)をねらったという指摘が出ている。 TPP参加国である両国からTPP交渉参加承認を得るために急いで合意したことでないかということだ。政府は2009年中断された韓-カナダ FTA交渉を昨年11月25日4年余りで再開した。

産業通商資源部主催でTPP公聴会を開催するなどTPP参加を本格的に推進し始めた直後であった。 政府は交渉を再開してまだ4ケ月もならない11日カナダ政府と最終合意に到達した。 2005年7月初めての交渉以来何と9年近く膠着状態におちいった交渉がわずか3~4ヶ月間に急進展を成し遂げたのだ。

先立って韓-オーストラリア FTA交渉も3年余りの間中断されて昨年11月15日交渉再開の後2番目会談(12月5日)で電撃妥結した。 政府は‘会談が中断された以後非公式協議を着実に進めて異見を狭めた結果’と主張した。 しかしパク・ジュソン議員は“オーストラリアとカナダは牛肉および豚肉に対する関税撤廃で国内畜産農家がこうむる被害がとても大きいので交渉が中断されたこと”としながら“当時争点がそのまま残っているのにも急いで交渉を妥結したことはTPPを狙ったと見るほかはない”と指摘した。

韓国がTPPに参加するにはオーストラリアとカナダなど12個の参加国の承認を受けなければならない。

政府はまた他のTPP参加国であるニュージーランドとの交渉も最近再開したし、今年前半期中に妥結するのを目標にしている。 カナダが粘り強く要求した輸入自動車安全基準特例維持を政府が受け入れた点も問題と指摘される。同政府は2012年自動車安全基準施行細則改正案を立法予告して、‘アメリカとヨーロッパ連合の自動車安全基準を充足すれば韓国基準を充足したことと見なす’という特例を廃止することにした。

輸入車の安全基準を韓国地形に合わせるようにして、国内消費者の安全を保障するための措置であった。 カナダは米国連邦自動車安全基準により車両を生産しているので輸入車安全基準特例が維持されれば韓国輸出には全く問題がない。 この特例が廃止されればカナダの方工場では韓国基準を合わせるための追加費用をかけなければならないので特例維持を強力に要請したし,この事案は今回の交渉の最大障害物として作用した。

政府は“アメリカとヨーロッパ連合基準の一部を充足すれば互いに安全基準を守ったことで認めたのだ。

国内自動車企業等もカナダ市場で同じ基準を適用されるので損をすることがない”と解明した。 だが、同国が2012年作成した規制影響分析書を見れば、“アメリカとヨーロッパ連合輸出用で製作されたが、品質などの理由で販売されなかった第3国の車両販売を遮断できて消費者安全も向上に必要だ”として特例廃止を強力に主張したことがある。